HUNTING BLUE

■ストーリー
胸が破れんばかりに心臓が高鳴るのを感じながら、ぎこちなく首をかしげ、
俺は由梨香にキスをする。

「ん……んふ」

目を閉じた俺の唇が、柔らかなものに当たった。
これが、由梨香の唇……。

付き合って半年、遊園地の観覧者の中で、やっと俺達はキスをした。

カップルとして通過点を無事に超え、照れながらも手をつないで二人で帰宅すると、
そこには由梨香のおじいさんが待っていた。

「はっぴばぁ～すでぃじゃ～」

まだまだ由梨香の誕生日は先なのに、元気にプレゼントを渡すはっちゃけたおじいさん。
中身はおそろいのスマートフォンだった。

家に帰ってスマートフォンを弄っていると奇妙なアプリが目につく。
起動すると、そこには謎の文章が浮かび上がった。

『ようこそ、選ばれし者たちよ。
　　　　　これより、ここに【風城由梨香争奪戦】の開催を宣言する』
『最初の指示は、由梨香とキスをする事だ』

恋人である由梨香をターゲットにした争奪戦の内容に驚愕する。
悪い冗談であってほしいと願いながらも、俺は由梨香を守り抜く決意をするのであった――

■登場キャラクター
【主人公の同級生で恋人】
●風城 由梨香　（CV：唯香）
華ヶ崎学園の2年生。石崎財閥の会長の孫娘。
同級生である主人公とは幼馴染で、最近付き合うようになった。
スポーツ万能で成績優秀。天然な一面もある。
人付き合いが良く、普段は温厚だが、怒ると怖い。
由梨香が幼少の頃に、父母を交通事故で亡くし、
その後、父方の祖父である石崎由之のいる町に来ることになった。
（石崎家は由梨香と共に母方の祖母の面倒も見ている）

【完璧主義で極めて自己中心的な生徒会長】
●如月 流星　（CV：球三郎）
華ヶ崎学園の3年生で学生会会長。
昨年の夏に転校してきた理事長の息子。
リーダーシップに長け、色々な学園行事で活躍したことにより、男女問わず人気者。
特に女子からは、羨望の眼差しを受けている。
学生会会長に就任してからは、表向きには学園のために日々活動し、
周りに気を配っているように見えるが、
全て自分にとって都合の良い存在にしか思っていない。

【歪んだ妄想癖のある理科の教師】
●大杉 卓志　（CV：胸肩腎）
理科の教師。
口数は少ないように見えるが、実は饒舌。
頭が良くなおかつ、計算高い大杉は、相手の弱みを見つけると
徹底的に脅迫し、嘘と本当を上手い事使い分けて相手を翻弄していく。
一人の時は、窓際でブツブツとうらみ、妬み、やっかみの独り言を言っている。

【ブラジリアン柔術部主将】
●八木 翔二　（CV：岡本未来）
華ヶ崎学園の2年生。
主人公のクラスメイトでブラジリアン柔術部に所属している。
部となっているが、学園側としては同好会扱いで活動を許可している。
部員は八木翔二の一人だけ。
精力旺盛で、並外れた体力の持ち主。
勝負事に対して負けず嫌いなため、
何でも（勉強以外）1番にならないと気が済まない性格。

【理事長】
●如月 光星　（CV：胸肩腎）
華ヶ崎学園の理事長。
表向きは、若者の育成に尽力する立派な理事長だが、
完璧主義者のエゴイスティックな一面を持ち、
自分に賛同しない者に対しては、冷酷かつ非道。

【主人公】
●高山 直斗
華ヶ崎学園２年生。
面倒見の良い性格で、頼られると断りきれない性格。
反面、度を越えて非常識な行為には、はっきり否定する常識人。
柔道部に所属しているが今では幽霊部員となっている。